「眼の人」公演終演しました

昨日、こうもりクラブ新作オイリュトミー公演「眼の人」終演しました。

足をお運びくださった皆様、誠に有難う御座いました。

「眼の人」公演はこうもりクラブの三上周子が企画から構成演出を行いました。2017年のこうもりクラブ発足から今作で5作目となります。

最初の4作は私のイメージを作品にしてきましたが、今回は全く新しい視点から一つの公演を作り上げてみたいという思いがありました。

私の創作方法は直感的で行き当たりばったりですが、三上さんは全く違うタイプです。着実に作品のイメージを形にしていったという印象があります。

ご覧になった方の眼にはどんなふうに映ったのでしょうか。

『おしごとは呼吸すること』映像限定公開中

こうもりクラブ『眼の人』上演記念
過去作品 映像限定公開 第一弾

私の主宰する【こうもりクラブ】が、2017年に甲田益也子さん、灰野敬二さんを迎えて行った公演『おしごとは呼吸すること』
こうもりクラブのホームページで11月13日まで限定公開しています。
この機会に是非ご覧下さい。

『おしごとは呼吸すること』(2017年)

公開期限 : 2022年10月21日23時〜11月13日24時

構成・演出 野口泉

出演

オイリュトミー

野口泉 三上周子 清水靖恵

リーディング

甲田益也子 × 灰野敬二

ピアノ

橋本祐子  島岡多恵子

照明

小駒豪

音響

しのっぺん

宣伝写真/映像制作

梨乃

楽曲提供

まついいっぺいあきつゆこ「なつのぜんぶ」より “ 天狗の園 ”

ロケーションコーディネイト

土屋拓人

web制作

しのっぺん

アドバイザー

梨乃

主催/制作

こうもりクラブ

2017年制作

当動画の無断転載・無断使用を固く禁じます。
Unauthorized reproduction prohibited.
©こうもりクラブ 2018


『おしごとは呼吸すること』 公演hp
https://koomori.club/oshigoto/

野口泉 出演情報

WORLD’S END UNDERGROUND
https://lit.link/WEU
SENDAI/TOKYO 2022.10.22~12.20

#カタルカイ 「世界の終わりに生まれるアンダーグラウンドとは?」
10.22 (土)〈仙台〉even/TURN ANOTHER ROUND

#ツクルカイ ハラサオリ× CORVUS 「表現以前」
11.8(火)〈都内某所*完全非公開〉

#フレルカイ CORVUS新作公演 「World’s End Underground/即狂空間」
11.22(火)11.23(水・祝)〈仙台〉エル・パーク仙台スタジオホール

12.13(火)~ 12.18(日)〈東京〉中野テルプシコール

ローマ公演 2022年10月
MAXXI ローマ国立21世紀美術館「Daido Moriyama con Shomei Tomatsu TOKYO REVISITED」展

「The Heretic Body」にて世界初演 【WORLD’S END UNDERGROUND】

主催・企画 CORVUS
共同企画 呉宮百合香
制作 コルヴスオフィス 瀧本麻璃英
制作協力 月のピトゥリ〈仙台公演〉
広報 西原栄
助成 (公財)仙台市市民文化事業団

______________________________________________

こうもりクラブ 新作オイリュトミー公演「眼の人」Me no Hito
2022年11月5日(土)
八王子クリエイトホール
Wär nicht das Auge sonnenhaft, die Sonne könnt es nie erblicken. ――-J.W.v.Goethe
もしも眼が太陽のようでなかったら、太陽を見出すことはできない。――J.W.v.ゲーテ

◉日時 2022年11月5日(土)15:00~/19:00~
※受付開始は開演45分前、開場は開演30分前

◉会場 八王子クリエイトホール
〒192-0082 東京都八王子市東町5番6号
【交通】JR八王子駅北口、および京王八王子駅からいずれも徒歩4分
Google mapを開く

◉前売りチケット料金(全席自由)
一般 3,000円  29歳以下 2,500円 
※当日券は500円プラス
※29歳以下チケットをお求めの方は、当日、証明書をご提示ください

チケット購入  Confetti(カンフェティ)
 
構成・演出  三上周子
舞台監督  呂師
照明  三枝淳
衣裳協力  富永美夏
制作協力  林慶一
映像撮影  たきしまひろよし
スチール撮影  袴田和彦
宣伝美術  鈴木健太

主催  こうもりクラブ
協賛  カフェ・ヒンメル クレーシュすみれ

文化庁「ARTS for the future! 2 」補助対象事業

初ソウル所感

高級車しか走っていない。軽自動車は一台も見なかった。

人々のおしゃべりが盛ん。明洞の隣の会賢駅近くはオフィス街なのか、昼休みのカフェは市場の競り並の喧噪。1時になると同時に静寂が訪れる。

服装が小綺麗。高級車が多いことにも関係しているかと思うが ”人は見た目が全て” という処世観に強く支配されているような印象を受けた。礼儀正しさの表現なのかもしれないが、、、。

自分たちがイケていることが社会の中で大きな事である、という印象を受けた。とにかくみんな小綺麗で、男性は主としてヒゲがなく小ざっぱりしている。清廉潔白で堂々とした態度。あからさまに悪そうな人は探しても見つからない。

男女とも服が無地。柄物はストライプ柄すらほぼ無し。形もシンプルながら細部にこだわりがある系。日本人の韓国文化ファンの人の服装の源流はこれなのかー。

カップルが焼肉を食べさせ合う等、自らの熱々振りを示すジェスチャー、またそれを自撮りする光景をよく見た。夜間の南山タワーの自撮り棒を使った撮影などは壮観。

英語の発音がかなり違う。フォトゾーンはポトジョンというように。「マスクをして」と言われているのがしばらく分からなかった。”メク”というように”“のイントネーションが強調される。

ハングルが多少読めても単語力がないとあんまり意味がない。

チキン料理を頼むと一羽分出てくる。タッカンマリ、フライドチキンなど、すべての部位を味わえるので、生き物を頂いている、という感覚が自然と生まれる。

食事は野菜と肉がメインで概ね筋肉増強に良さそう。

コーヒーはアメリカンが主流。日本におけるブレンドコーヒーの如く、アメリカンとはいえ充分濃くて美味しい。

一番の衝撃は、皆さん楽しそうなこと。

お喋りがとにかく盛ん。深夜も道端で年配の人たちがストレッチをしながらお喋りしていたり。

また、カップルの、自らを理想に近づけて素敵に見せる執念にも、自分を客観的に社会の中で位置付けるドライな姿勢を感じた。

健康的で楽しそうな反面、ストレスも多そうな社会であるような印象を受けた。

バスに乗っている時、狭い路地で反対車線のバスとすれ違いざまに運転手さんがコーヒーを受け渡すのを見た。勢いよく挨拶を交わし、コーヒーを上手く受け渡すゲームをやっているようで微笑ましかった。

ソウル路から旧ソウル駅舎を眺める
ダンキンドーナッツの店舗がたくさんありました

野口泉参加公演

WORLD’S END UNDERGROUND
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#カタルカイ 「世界の終わりに生まれるアンダーグラウンドとは?」
10.22 (土)〈仙台〉even/TURN ANOTHER ROUND

#ツクルカイ ハラサオリ× CORVUS 「表現以前」
11.8(火)〈都内某所*完全非公開〉

#フレルカイ CORVUS新作公演 「World’s End Underground/即狂空間」
11.22(火)11.23(水・祝)〈仙台〉エル・パーク仙台スタジオホール

12.13(火)~ 12.18(日)〈東京〉中野テルプシコール

ローマ公演 2022年10月
MAXXI ローマ国立21世紀美術館「Daido Moriyama con Shomei Tomatsu TOKYO REVISITED」展

「The Heretic Body」にて世界初演 【WORLD’S END UNDERGROUND】

主催・企画 CORVUS
共同企画 呉宮百合香
制作 コルヴスオフィス 瀧本麻璃英
制作協力 月のピトゥリ〈仙台公演〉
広報 西原栄
助成 (公財)仙台市市民文化事業団

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こうもりクラブ 新作オイリュトミー公演「眼の人」Me no Hito
2022年11月5日(土)
八王子クリエイトホール
Wär nicht das Auge sonnenhaft, die Sonne könnt es nie erblicken. ――-J.W.v.Goethe
もしも眼が太陽のようでなかったら、太陽を見出すことはできない。――J.W.v.ゲーテ

◉日時 2022年11月5日(土)15:00~/19:00~
※受付開始は開演45分前、開場は開演30分前

◉会場 八王子クリエイトホール
〒192-0082 東京都八王子市東町5番6号
【交通】JR八王子駅北口、および京王八王子駅からいずれも徒歩4分
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◉前売りチケット料金(全席自由)
一般 3,000円  29歳以下 2,500円 
※当日券は500円プラス
※29歳以下チケットをお求めの方は、当日、証明書をご提示ください

チケット購入  Confetti(カンフェティ)
 
構成・演出  三上周子
舞台監督  呂師
照明  三枝淳
衣裳協力  富永美夏
制作協力  林慶一
映像撮影  たきしまひろよし
スチール撮影  袴田和彦
宣伝美術  鈴木健太

主催  こうもりクラブ
協賛  カフェ・ヒンメル クレーシュすみれ

文化庁「ARTS for the future! 2 」補助対象事業

仙台で撮影

9月18日夕方〜20日にかけて仙台へ滞在。

富田真人監督作品「不在という存在」撮影。

台風が来ているということで定時の指定席より早めの新幹線の自由席に乗った。東京始発のやまびこ、発車2分前に駆け込んだ。混んでいるが座れた。購入したお弁当をゆっくり食べたかったが落ち着かないので断念。

16時位にホテルにチェックインしてセリフを覚える。なかなか入らない。
仙台は台風前のじっとりした空気でものすごく蒸し暑い。すぐに服を脱いでホテルの寝巻きに着替え冷房を最強にした。

夜間、三井ガーデンホテル仙台が揺れている等の情報あり。

宿泊客が全員外に出されているらしい。この状況が自分に降りかかっていたら、と思うと冷や汗が出る。次の日のことを考えると宿泊客はさぞかし休めず不安な思いをしたことだろう。

揺れの原因は免震構造の誤作動とのことだった。

翌日の撮影は台風の影響で強風であったが雨に降られることなく滞りなく進行。主に海辺でのロケ。ひたすら風に耐える。
演技に関しては、自分の能力不足に落ち込んだがとても勉強になった。

撮影後はホテルに戻りシャワーを浴びて砂を落とした後、共演者である上村なおかさんと合流して夕食。

三連休の三日目の月曜日で店があまりやってない。やっと見つけた店で食べたかった牛タン焼きを頼むもものすごく硬い。

でもそんなことすら楽しい食事であった。

翌日の朝早く帰京。東京に近づくにつれ雨足が強まる。台風が直撃している九州方面の安否が危ぶまれる。

午前中には帰宅できたが疲労感が強かったので予定を変更し体を休める1日になった。予定を詰め込みすぎないように気をつけたい。

体調管理と予定の調整は難易度の高いパズルを解くようなものだ。失敗を繰り返しつつあれやこれや予想を立てる。

野口泉参加公演

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#フレルカイ CORVUS新作公演 「World’s End Underground/即狂空間」
11.22(火)11.23(水・祝)〈仙台〉エル・パーク仙台スタジオホール

12.13(火)~ 12.18(日)〈東京〉中野テルプシコール

ローマ公演 2022年10月
MAXXI ローマ国立21世紀美術館「Daido Moriyama con Shomei Tomatsu TOKYO REVISITED」展

「The Heretic Body」にて世界初演 【WORLD’S END UNDERGROUND】

主催・企画 CORVUS
共同企画 呉宮百合香
制作 コルヴスオフィス 瀧本麻璃英
制作協力 月のピトゥリ〈仙台公演〉
広報 西原栄
助成 (公財)仙台市市民文化事業団

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こうもりクラブ 新作オイリュトミー公演「眼の人」Me no Hito
2022年11月5日(土)
八王子クリエイトホール
Wär nicht das Auge sonnenhaft, die Sonne könnt es nie erblicken. ――-J.W.v.Goethe
もしも眼が太陽のようでなかったら、太陽を見出すことはできない。――J.W.v.ゲーテ

◉日時 2022年11月5日(土)15:00~/19:00~
※受付開始は開演45分前、開場は開演30分前

◉会場 八王子クリエイトホール
〒192-0082 東京都八王子市東町5番6号
【交通】JR八王子駅北口、および京王八王子駅からいずれも徒歩4分
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◉前売りチケット料金(全席自由)
一般 3,000円  29歳以下 2,500円 
※当日券は500円プラス
※29歳以下チケットをお求めの方は、当日、証明書をご提示ください

チケット購入  Confetti(カンフェティ)
 
構成・演出  三上周子
舞台監督  呂師
照明  三枝淳
衣裳協力  富永美夏
制作協力  林慶一
映像撮影  たきしまひろよし
スチール撮影  袴田和彦
宣伝美術  鈴木健太

主催  こうもりクラブ
協賛  カフェ・ヒンメル クレーシュすみれ

文化庁「ARTS for the future! 2 」補助対象事業

手帳

人からの助言で手のひらサイズの手帳を持ち歩くようになった。

気になったこと、ふと思ったこと、その日の体調など、何でも書いている。

自分だけのタイムラインのようなものである。

文字を書くこと自体に喜びがある。

ボールペンのインクがなくなり、文字が掠れるようになった。

文房具屋さんで芯を変えてもらう。

同じペンで、また書けるようになったことがこんなに嬉しいとは知らなかった。

ここに葉っぱの化石がある

野口泉 出演情報 WORLD’S END UNDERGROUND

CORVUS|コルヴス (鯨井謙太郒+定方まこと) 新作公演に野口泉が参加します。

WORLD’S END UNDERGROUND
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#ツクルカイ ハラサオリ× CORVUS 「表現以前」
11.8(火)〈都内某所*完全非公開〉

#フレルカイ CORVUS新作公演 「World’s End Underground/即狂空間」 11.22(火)11.23(水・祝)〈仙台〉エル・パーク仙台スタジオホール
12.13(火)〜 12.18(日)〈東京〉中野テルプシコール

ローマ公演 2022年10月 MAXXI ローマ国立21世紀美術館「Daido Moriyama con Shomei Tomatsu TOKYO REVISITED」展
「The Heretic Body」にて世界初演 【WORLD’S END UNDERGROUND】

主催・企画 CORVUS

共同企画 呉宮百合香

制作 コルヴスオフィス 瀧本麻璃英

制作協力 月のピトゥリ〈仙台公演〉

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眼の人

こうもりクラブ 新作オイリュトミー公演「眼の人」Me no Hito

2022年11月5日(土)

 
八王子クリエイトホール


Wär nicht das Auge sonnenhaft, die Sonne könnt es nie erblicken. ――-J.W.v.Goethe
もしも眼が太陽のようでなかったら、太陽を見出すことはできない。――J.W.v.ゲーテ

「見ること」からはじまる自然讃歌

薔薇色の表紙の本 * を開けば
ゲーテの著作をもとにした多くのシュタイナーフォルムがのこされていた
自然観察の結果を生きたままとらえた響きに導かれ
建築・衣装・光・音楽と融合した当時のオイリュトミーはどんなであったろう
言葉も時代も違う
しかし自然の本質は変わらぬ筈だ
その秘密が人間の感覚とささやかな想像力を通して、今ここに開かれますように

*薔薇色の表紙の本
ルドルフ・シュタイナーによるオイリュトミーフォルム集。オイリュトミーフォルムとは、オイリュトミストが舞台上を動くための地図のようなものである。主にロマン派の詩や楽曲に対し、シュタイナーが時に即興的に、しかし、確信を持ってスケッチされた1546枚が全9巻にまとめられ、Rudolf Steiner Verlag より出版されている。


【演目】


J.W.v.ゲーテ
「ハワードの雲形論への三部曲」
「植物のメタモルフォーゼ」「動物のメタモルフォーゼ」
「パラバーゼ」「エピレマ」「アンテピレマ」「塔守の歌


R.シュタイナー  
『魂のこよみ』より第29週


A.ブルックナー作曲  
「想い出」


G.タルティーニ作曲 
ヴァイオリン・ソナタ ト長調 作品2-12より 第1楽章


F.リスト作曲 
『巡礼の年』より「物思いに沈む人」


J.S.バッハ作曲     
「Bist du bei mir」(BWV508)


L.v.ベートーヴェン作曲 
ヴァイオリン・ソナタ第6番 イ長調 作品30-1より 第2楽章

出演  野口泉
    清水矢須江
    三上周子 (以上、こうもりクラブ)

朗唱  尾崎行輝(Lands and Skies)

ピアノ  島岡多恵子 橋本祐子
ヴァイオリン  笠井悠子

◉日時 2022年11月5日(土)
15:00~/19:00~

※受付開始は開演45分前、開場は開演30分前

◉会場 八王子クリエイトホール
〒192-0082 東京都八王子市東町5番6号
【交通】JR八王子駅北口、および京王八王子駅からいずれも徒歩4分
Google mapを開く

◉前売りチケット料金(全席自由)
一般 3,000円  29歳以下 2,500円 
※当日券は500円プラス
※29歳以下チケットをお求めの方は、当日、証明書をご提示ください


※大切なお願い※
新型コロナウィルス感染拡大について
こうもりクラブでは皆様に安心して公演をお楽しみいただけるよう対策を徹底して公演を開催いたします。
必ず事前に<ご来場のお客様へ(最新情報)>をお読み頂いた上、チケットのご購入・ご予約・ご来場をお願いいたします。


・金銭的に余裕のない方におかれましてはご相談ください。
・未就学児入場不可となります。
・公演中止の場合を除き、チケットの変更払い戻しはいたしません。
・車椅子ご利用の方は事前にお問合せください。
・開演時間を過ぎた場合、ご入場を制限させていただく場合がございます。予めご了承ください。
・受付及び整理券配布は開演45分前、ご入場は当日受付順となります。

 
構成・演出  三上周子
舞台監督  呂師
照明  三枝淳
衣裳協力  富永美夏
制作協力  林慶一
映像撮影  たきしまひろよし
スチール撮影  袴田和彦
宣伝美術  鈴木健太

主催  こうもりクラブ
協賛  カフェ・ヒンメル クレーシュすみれ

文化庁「ARTS for the future! 2 」補助対象事業


自然とホラー

最近の散歩は街なかより、人気のない川辺を選んでいる。ブツブツ呟いても周りに人がいないと気を使わなくてもいいし気が楽だ。クリーム色に枯れた芝の上や、桜の木の根を避けながら歩くのもアスファルトの上を歩くよりフラクタルな感じがする。ところどころ置いてあるベンチに座って背中を暖めるのもいい。

ここ数日、夜寝る前にメルカリで買い直した楳図かずおの『神の左手悪魔の右手』を読んでいる。数十年前に読んだときはあまりの残酷さに気分が悪くなったが同時に素晴らしい作品であることも感じていた。ものすごいスプラッター描写があるが、本を閉じて眠りに落ちても夢見が悪くない。むしろなんとなくリラックスできるのはなぜだろう。

自然の中には直線が無いが、それはスプラッター描写においても同様だ。血や肉の飛び散るカオスには直線的な要素がない。色味や雰囲気は違うが基本的に自然と内臓は似ている。自然の中を散歩していると自分の体内を歩いているような気分になるのである。

長い散歩

体力づくりのための長い散歩。

私の住んでいる地域は地形が起伏に富んでいる。いわゆる坂道が多いのだが、その景色が気に入っている。

急な坂道の先に人がいた

坂道というのは人を惹きつけるものがある。

高低差が生み出す見晴らしが自己の身体のサイズ感を凌駕するからだろうか。

人がほとんどいないのも好きな点だ。

「団地」と名のつく集合住宅群。こちらの建物も内部がどうなっているのか気になる。

散歩は自分の現在位置を変化させていく行為である。


自分がどこにいるかを把握するためにはとにかく行動してみることだ。

コロナになってからの飲酒事情

コロナの自粛が始まった2020年3月あたりから、ほとんどお酒を飲まなくなった。

【理由】

・お店に行ってお酒を飲むという雰囲気じゃなくなってしまったこと

・緊急事態宣言、まん防等で飲食店がやっていないこと

・一人で家で飲むほどお酒が好きじゃなかったこと

飲酒すると消化が悪くなるのか、翌朝の目覚めがスッキリしない、体が辛い、というのもある。

何かの祝い、一仕事やり終えた時など、自分にとって非日常的なイベントがある時は楽しい気持ちで飲むこともある。

コロナに関係なく、毎日の晩酌や楽しみとしての飲酒習慣を続けている人を見ると、消化器系統が強いのが少し羨ましく感じる。

総じて自分はお酒という嗜好品自体が好きというよりは、酒場と、それにまつわる雰囲気を楽しんでいた、ということになるのだろうか。

夜の酒場がやっていないのは悲しく感じる。

楳図かずお大美術展

鑑賞には事前の予約が必要だったようで、当日の朝、予約。

前売り券を購入しておくほうがベター

これから行かれる方はローソンチケット(Lコード:31110)もしくは東京シティビューオンラインサイトで購入できます。

新作絵画101枚で構成された『ZOKU-SHINGO』。

こちらは漫画『わたしは慎吾』の続編になる。
『わたしは慎吾』が好きな私にとって絶対に見逃せない展覧会なので意気込んで予定を調整して臨みました。

101点をじっくり2周して2時間があっという間に過ぎて行きます。

楳図かずおさんの原画、しかも素描と彩色の両バージョンを間近で見られる日が来るなんて信じられない思い。とんでもない独創性とイマジネーションに驚きの連続でした。

グッズコーナーで『わたしは慎吾』の扉絵シリーズのポストカードを購入。

森タワーの52階は朝は眩しかったので、会期中、今度は夕方以降に行きたいと思います。

『わたしは慎吾』に登場する東京タワー

52階から渋谷と新宿と青山墓地が一緒に見える

治療あれこれ

年明け、疲れが出たのか体調の悪さが極まり、以前から考えていたホメオパシー相談に行ってきた。

ホメオパシー自体は10年以上前から独自に学び、使用してきたが、今回は自分の心身に起こっている症状に他人の視点が入った方が有効だという自覚があり、とうとう相談に踏み切った次第である。

実際対面で相談するにあたり、事前に長い問診票の記入がある。中でも自分にとって大きかった出来事をタイムライン様式で記入する「自分史」作りは際立って特色的である。

こちらを記入するにあたり、自分の幼少期の疾病について母に連絡するなど。もちろん記憶が飛んでいるところも多々ある。

自分の人生で起こった出来事を振り返るという作業が、現在の自分の体調に少なからず関わってくるという考え方が興味深いが、考えてみれば、関わっていないはずはない。

それぞれの出来事に、結果から類推する原因があり、それぞれに固有の治し方がある。

昨日の雹が降った後の虹

ブッシュマン 触覚時代 見終わってすぐのメモ

【見終わってすぐのメモ】

カタコンベ
骨の饗宴 
ピエタ像
最後の晩餐
生け贄
MARVELの悪役的な物語性のある悲しみ
AKIRA
CUBEのかもし出すディストピアを構成する要素の中枢感
インダストリアルノイズ感
カフカ 有害生物 虫じゃない
動物から人間、また動物から人間、時々植物から気体
物質と非物質どちらにもいけないもどかしい感じ
トライバル感
個がありながらも族が優勢する

『こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー』振り返り 其の一

昨年12月23日の『こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー』公演からあっという間に2ヶ月が過ぎました。

その間、公演の制作業務をこうもりクラブで頑張って進めています。
私自身といえば、終演後すぐに笠井叡新作 天使館ポスト舞踏公演 『牢獄天使城でカリオストロが見た夢』の稽古に合流し息をつく暇もなくもう2月の半ばとなりました。


『こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー』は、こうもりクラブの三人(三上周子、清水矢須江、野口泉)が、それぞれソロ作品をじっくり稽古するという目標がまずありました。

それに、若手のオイリュトミスト清水隆陽路さん、同じく新進気鋭の若き女優の角田萌果さんがデュオ作品で加わってくださり、ソロ、デュオ作品の柱が決まりました。

さらに、Lands and Skies のユニットを組まれている尾崎梓さん、尾崎行輝さん、コルヴスなどの活動で多岐にわたり活躍されているオイリュトミストの定方まことさんの出演が決まり、作品と表現力の豊かさがより幅広いものになりました。

定方まことさんには、作品のラストをしめる音楽の群舞作品のオイリュトミーフォルム作成と指導もご依頼しました。クリスマスらしい曲をこうもりクラブで選定したものを、定方さんが素晴らしいフォルムに立ち上げてくださいました。

群舞作品では普段なかなか実現することの難しい、幅広い年齢層のオイリュトミスト達が一同に会することができたのも素晴らしい経験となりました。特に、若手の清水隆陽路さんと経験豊かな先輩オイリュトミストの共演が実現できたのも嬉しいことでした。
稽古において、それぞれのオイリュトミストの動きの質をお互いが意識し合いながら馴染ませていく作業は、自分の動きの良さを保ちつつも、他者の中に溶け込んでいくような得難い感覚がありました。

こうもりクラブのフェイスブックページで【出演者へのインタビュー】【オイリュトミー豆知識】がお読み頂けます。https://www.facebook.com/koomori.club

今回の公演では、角田萌果さんという俳優とのコラボレーションを行うという新しい挑戦もありました。萌果さんには作品冒頭の重要なセリフを言ってもらい、その言葉が作品全体を通した一つの通奏低音として響くような構成になっています。

同時にオイリュトミストであり、雑誌編集者でもある尾崎行輝さんにも俳優パートの大きな部分を担当してもらいました。この行輝さんの「メフィストフェレスの誘惑」と題された3パートはライナー・ヴェルナー・ファスビンダーのTV作品「ブレーメンの自由」から着想を得ました。

作品全体のカラーは1920年代のベルリン。
衣裳の富永美夏さんに、アルフレート・デーブリーンの小説『ベルリン・アレキサンダー広場』をR・W・ファスビンダーがテレビシリーズ化した映像から、それぞれの出演者の衣装イメージを起こしてもらいました。衣裳をまとうことで出演者それぞれのキャラクターが現実世界に一気に立ち上がってきました。

富永美夏さん衣裳イメージのスケッチより


©︎『こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー』写真撮影:袴田和彦 照明:吉田一弥


素晴らしい舞台写真の数々はただいま公開準備中です。
『こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー』配信映像 (こちらも公開準備中)と合わせて、もう少しでお届けできると思います。どうぞご期待下さい。

こもこもけなもと 見終わってすぐのメモ

こもこもけなもと 振付・演出 関かおり

【見終わってすぐのメモ】


・人間が垂直歩行であることの人類史的に見た時の特異性
・そして動物の四足歩行と、大動脈が平行に流れているか、垂直に立っているかということと、人間自我の関係性
・人間の感覚器官が多く頭部に集まっているということの意味
・その頭部の顔に、表情があるということの意味 笑顔、、
・ものすごい身体能力がないとできない動きを何気なく行うことの稽古の大変そうさ
・平安時代を彷彿とさせる身体、純日本的な身体で構成されていることの意味
・こんなに難解なものを1時間魅せてしまうことの凄さ

痛みで眠れない…

寝込んだ。

平熱が36土台であるから38度近くまで発熱すると横になっても痛みで眠れない。頭、関節、大腿部、腎臓、、、

本を読むのも機器の画面を追うのも目が痛い。

頭が痛くない瞬間を見つけては眠り、目覚め、眠り、を繰り返す。ただ、普通に、眠れることがどれだけ幸せなことかを知る。

だいたい体調を崩す前というのは、暴飲暴食になっていることが多い。

気をつけていたつもりでも、付き合いや、状況に合わせすぎた食べ(残っているものをたべる、せっかく買ってしまったから食べる、これしかないから食べる)が続くと、何が何だかわからなくなってくる。なんだか体がスッキリしない。太る。

今回は、忙しすぎてストレスが溜まっていた時、食べもしないのに帰りに買って冷凍庫に溜めていたハーゲンダッツ。

ストレス買いをしていたリンドール。

そしてコーヒー。ひたすらコーヒー。

それらを空腹時に食べる、ということを繰り返していた。空腹時に食べればすぐ消化するんじゃね?! という見通しの浅い考えのもとに。

日常的に甘すぎるものを大量に摂っていると味覚が濃い味に慣れてしまい、感受できる味覚の幅が極端に狭まる。極端に味の濃いものを大量に摂取しすぎたときに限界を超えて体調が悪くなる。

しかし、そういう極端な味覚に走るというのにも理由があって、やはり忙しすぎる、自分に合わないタイプの仕事をこなさなければならない、など、何かしらのストレスがかかることが条件であるように思う。

それを完全に避けて生きることはできない以上、体調を壊すということは、ある程度必然の流れではある。

小から大へ、薄から濃へ、謙虚から傲慢へ、恥じらいから大胆さへ。

極に振り切れることなく中庸であることこそがむずかしい。とかく人は興奮する方向を求めがちである。

三日間寝込んだ後は、どんな薄味なものでも美味しく感じる。
ただ眠れることが嬉しい。そう感じることができることが新鮮だ。

日頃、自分が何を食べたいのか、何を食べたら自分がどうなる傾向があるのか。

そろそろわかりたいものである。

福生。Demode Heaven 隣の席で自衛隊と思われる三人組がハンバーガ二皿目いった土曜日
様式

2021年12月23日(木)こうもりクラブ新作公演決定

こうもりクラブプロデュース 
星降る夜のクリスマスオイリュトミー

2021年12月23日(木)
18時半開演 (19時半終演予定)

八王子市芸術文化会館 いちょうホール(大ホール)

【料金】
全席自由 前売り 3,000円 当日 3,500円 

【チケットお申し込み方法】

● チケットぴあ
電話:0570-02-9999(24時間・音声自動応答)
Web:https://t.pia.jp/[Pコード:509-311]

● Peatix
Web:https://hoshifuru.peatix.com/

・金銭的に余裕のない方におかれましてはご相談ください。

・ご来場になれないお客様には 一口1,000円の応援チケットもございます
(Peatixにて販売)

・お問い合わせ先 hoshi.furu.koomori@gmail.com

※未就学児入場不可。
※公演中止の場合を除き、チケットの変更・払い戻しはいたしません。ご了承ください。
※車椅子席2席あり。ご利用の方は事前にご連絡ください。
※開演後はご入場をお待ちいただく場合がございます。余裕を持ってお越し下さい。

クリスマスとは、ちょっとした余分のことを誰かのためにしてあげること。

チャールズ・シュルツ

【構成 演出】野口泉
【音楽群舞品オイリュトミーフォルム/振付】定方まこと

【出演】

三上周子(こうもりクラブ)
清水矢須江(こうもりクラブ)
野口泉(こうもりクラブ)
角田萌果(劇団青年座)
清水隆陽路
尾崎梓(Lands and Skies)
尾崎行輝(Lands and Skies)
定方まこと 

出演者の詳しいプロフィールなどはこちら

【ピアノ演奏】 島岡多恵子 橋本祐子

【舞台監督】 呂師

【照明】 吉田一弥

【映像撮影】 たきしまひろよし

【宣伝美術】 北風総貴

【制作】 呉宮百合香

【主催】こうもりクラブ

【協賛】カフェ・ヒンメル

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

※《こうもりクラブプロデュース 星降る夜のクリスマスオイリュトミー》公演チラシを持参すると「カフェ・ヒンメル」にてランチセットのドリンクorデザートが無料となります!是非ご利用ください。(2022年1月末日まで)

コーヒーと映画

午後、12月公演の群舞初稽古、長くオイリュトミーをしている人たちと一緒に稽古をして動きを見るのは本当に驚異の連続。動きが興味深い。

夕方、チョコレートを衝動買いし、「コーヒー!コーヒー!」と唱えながら帰宅。すぐ豆を挽いて淹れる。最近若干中毒気味である。

夜は事務仕事をさぼり、映画を2本。『エイス・グレード』『20th センチュリー・ウーマン』。昨日見た『ヘレディタリー』と一昨日見た『ミッドサマー』が凄すぎて今日の2本がかすんだ。
特に『ヘレディタリー』は最後のくだりが色々考えさせられて何度も巻き戻してみた。この映画の中でいったい何が起こったのか?家族ドラマを装いながら人類学的な起源を語っているように見える。鮮やかに常識を覆す感性が全く新しく、『サスペリア』(2018年度版)でも思ったが、現代のホラー映画がここまできていたのだという驚き。また『ミッドサマー』の共感覚の描かれ方の二面性にも唸った。

でも一晩寝たら『20th センチュリー・ウーマン』はじわじわきた。登場人物それぞれの欠点ややらかし、孤独とささやかな幸せの描かれ方が地味すぎて、みている時は素通りしてしまうが、このくらいが実は現実に近いのかも。その分衣装や美術がすごく素敵で夢を見させてくれる。

『エイス・グレード』はアメリカの中学の話だが、校内で銃乱射事件が発生した時の避難訓練があることに驚いた。

この四作品は制作会社がA24というところなのだが話題作が多いのでできる限り全部見たい。

『angry12』red

 8月25日 劇場下見の後、久しぶりにお芝居を見に行く。『angry12』red 。出演者全て女性というのがred組。シドニー・ルメット監督の映画版『12人の怒れる男』を以前に見ていたので内容は知っていたが、やはり目の前で白熱の演技を繰り広げられると感動する。20代から4、50代(?)までの12人の女性たちの競演は見応えがあった。
 
 お芝居は人間の日常の動作が元になっているから、その役者さんの人間的な魅力がそのまま出る。舞台上の動作の全てを魅せなけらばならないのでキリがない鍛錬が必要なのだと思うと、演劇の舞台への興味は尽きない。また、通る声、通らない声、響く声、響かない声と、そのどれもが聞いていて役者さん一人一人への人間的な興味を惹かれる。

 会場のシアター風姿花伝は普段利用しない地下鉄エリアにあり、東西線落合から歩いて20分ほど。夕方行き帰りを久しぶりに3キロ程度を気分良く歩いた。帰宅途中のサラリーマンが立体交差の橋の上で朧月を見上げていた。まだ蒸し暑さの残る夜、缶ビール片手に月見をしている人を見ながら、芸術は生活と切り離せないことを改めて思う。

 

若者たち

 スーザン・バーレイ さく・え の『わすれられないおくりもの』という絵本を読んだ。
若者を見るだけで老人は元気が出るものなのだ、ということが最近分かってきた。

 若さというものはそれだけで人にエネルギーを与えることができるし、芸術作品になり得る。また商品にもなり得る。

 年齢を重ね自由になる部分と不自由になる部分がある。

 夏がそろそろ終わります。

バティック『YSee』

 8月22日 こうもりクラブの打ち合わせと稽古の後、神楽坂セッションハウスへ黒田育世さん振付演出の『YSee』を見る。
 どの作品も洒落ていて、それでいて本気度がすごくて素晴らしく美しかった。ジョアンナ・ニューサムの歌詞世界を知っていたらもっとわかるところがあったのかも。2作品目のハープがとても美しかった。
 4作品目の群舞で、一人が踊り始めてそれにつられて皆が踊りはじめる祝祭的なシーンで思わず涙が出る。自分はこういうシーンで感動するんだな、と発見した。

『田舎司祭の日記』をスクリーンで!

 6月7月と気になっていたけど稽古がつまっていて行けてなかったロベール・ブレッソン監督の『田舎司祭の日記』、まだやっていてやっと見ることができた。

日本では70年の時を経ての初劇場公開とのこと。見るのは20年ぶりくらいぶりだが当時と受けた印象が全く違った。

 新任司祭が村人にひたすら酷い目に遭う映画だと思っていたが、案外そうでもなく、司祭は自らも信仰に迷いながらもしっかりと司祭の言葉で人を救っていた。誤解を受けても弁解せず、窮地に立たされても甘んじでそれを受け入れる姿勢にやきもきしながらも深く感動。

 第二次世界大戦終結後間もない1950年に作られたこの映画の中で「神など信じない、むしろ憎しみの対象だ」という村人たちの姿勢はそのまま当時の空気感を反映しているようだ。映画が始まると、70年前の風景と人、そのみずみずしさがリアルに蘇ってくる。 
 
 2013年公開の『プリズナーズ』(監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ)という映画でも同様の”神に唾する”人物たちが描かれているが、時代の表現はどんどんヒリヒリとしたものになっている。しかしこちらの映画もかなり興味深かった。見るのは辛いが…

 胃を病み弱り果てた体で村人たちと向き合い続けた司祭の最期の言葉には本当に驚いた!

オイリュトミーとピアノの会「七」〜谷合ひろみ 七回忌に寄せて〜 閉会致しました

 オイリュトミーとピアノの会「七」〜谷合ひろみ 七回忌に寄せて〜 昨晩無事に閉会いたしました。暑い中、コロナ禍の中、足をお運びくださいました皆様、本当に有難うございました。

 会終演後、協力くださった自主学校 遊での懇親会に参加し、故・谷合ひろみ先生の思い出話に花が咲きました。谷合ひろみ先生は、踊りを習う態度、踊りに向かう態度というものを、自らの人生を持って体現してくださった方だと改めて感じました。谷合先生が最後に踊られた「アヴェ・マリア」が今でも目の奥に焼きついています。

 今回、主催のオイリュトミーとピアノの会、定方まことさんから出演の依頼をいただき、谷合ひろみ先生への思いを念頭に置きながら作品選びをしました。
 
 選んだ曲、シューベルトのピアノソナタ第20番第2楽章はロベール・ブレッソンという映画監督の『バルタザールどこへいく』という映画で使用されています。
一風変わった美しさを持つこの曲は以前から印象に残っていましたが、難解という印象があり、特に中盤の激しい曲調を踊り切る自信が持てずに長いこと挑戦を諦めていました。
しかし今回、谷合先生の七回忌ということで、たとえ失敗したとしてもやってみる価値はある、という思いでトライすることができました。

 先生に「やってみたら?」と、背中を押していただけたような気がしています。

 静けさの中にとてつもない情熱を秘めた、谷合ひろみ先生の舞台上の姿が懐かしく思い出されます。
 
 ご来場下さいました皆様、お力添え下さった皆様に重ねまして感謝致します。

羽化したてのせみに出会い、繰り返す生命を感じました。

 

オイリュトミーとピアノの会主催「七」〜谷合ひろみ七回忌に寄せて〜

2021年7月25日(日)19時より(開場は15分前)

くにたち市民芸術小ホール 1階ホール
(国立市富士見台2-48-1 JR南武線谷保駅・矢川駅徒歩10分)

主催 オイリュトミーとピアノの会

問い合わせ makotosadakata@gmail.com
TEL 050-3591-6134(定方)

料金 1,000円〜(中学生以下無料・高校生500円)

料金について-
 私たちを取り巻く経済のあり様は、時代の変遷に伴って刻一刻と変化を続けていると感じています。そして、経済に対する価値観や立ち位置も、人それぞれに全く違います。
 上記の金額は、会に関わる全ての方々の協力を得た上での、最低限度のものです。それ以上が相応しいと思われる方、それ相応と思われる方、それは苦しいと思われる方、色々なかたちがあって良いのではないかと考えます。料金は、当日お渡しする封筒にて終演後に頂戴したく思います。
 このような試みが、来るべき社会の愛ある経済のあり方について考える一助になれば幸いです。

 こちらの公演に出演させて頂きます。谷合ひろみ先生の思い出を分かち合える場となれば幸いです。緊急事態宣言の中、稽古に集中して挑むことができる良い機会を頂きました。感謝の気持ちで踊らせて頂きたいと思います。
 

 施設のガイドラインにより、座席数を限定しております。お越しの際は予約をお入れ下さいます様、お願い致します。
 猛暑の折ではございますが是非お出かけ下さい。心よりお待ち申し上げます。

濃厚接触者になる

 先日のことだが、思いがけず濃厚接触者という立場を経験した。

 不特定多数の人が集まる打ち合わせに参加した折、その中の一人が数日後に新型コロナの感染が分かり、芋づる式に私のところにも保健所から連絡が来た。(こういう場合は自費ではなく、公費でPCR検査を受けることにる。)

会合のあった日は飲食も行われた。比較的長い時間、感染者と同じ部屋で会話をしていても濃厚感染者とはならないが、感染者と同じ皿から食べ物を食べた場合、濃厚接触者と認定されるようである。

 私が受けたPCR検査は市の保健所に午後3時〜4時までの間に検査キットを取りに行き、翌日の朝一番の唾液を採取して朝9時半〜10時までの間に窓口に提出するというものだった。係員が一人で対応してくれる。大変ストレスのかかる仕事である。
 
 私の場合は自宅から歩いて行ける場所に保健所があったため歩いて行ったが、特に電車やバスなどの公共交通機関を使わないように、とは言われなかった。具合が悪く歩けない人はどうするのだろう?

 翌日の夜7時頃、保健所から電話があり、陰性とのこと。

 仕事先の施設が私のPCR検査の結果待ちで休業してくれていたこともあり、ほっと胸を撫で下ろした。即刻連絡を入れ、翌日から事業再開されることとなり、とりあえずは一安心、ほっと胸を撫で下ろした。

 今回、濃厚接触当事者を経験することで、PCR検査について、感染症というものについて改めて勉強せざるを得なくなり、その意味では良い経験だった。
 PCR検査というもの一つとってみても、あまりにも様々な立場の人たちがいる。
ともすると見解の違いから対立を生みやすいが、反対にきめ細やかな対話が生まれる機会とすることもできる。気を付けていたとしても、おそらく今後もこういうことが増えてくるだろう。
その時々の状況の中で最善のコミュニケーションが取れるようにしていきたい。

マクドナルドの創業者とは?『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

 「楽しい楽しいマクドナルドのお話を見終わったあとはマクドナルドに行きたくなる!」誰もがそういう作品だと思うはず。しかしまったく予想を裏切る展開が待っています。

 隠された創業秘話

 原題の”The Founder”とは「創業者」の意。1948年、モーリス・マックとリチャードのマクドナルド兄弟はファーストフード店マクドナルドを創業しました。三十秒でハンバーガーを提供するシステムを考案し、米カリフォルニア州サンバーナディーノに第一店舗を構えます。
 そんな折、調理機器のセールスマンとして全米を駆け回るレイ・クロックが現れます。レイは野心が強く、目的のためならどんなに汚いことでもポジティブシンキングという名の元にやってのける人物。彼は後に法律的な意味でのマクドナルドの「創業者」となります。マクドナルド兄弟は店名を商標登録していなかったため、クロックに店と全国フランチャイズの権利を乗っ取られてしまうのです。

効率化を計りながらも質を落とさず丁寧な商品作りに勤しんでいたマクドナルド兄弟は、利益追求型の新自由主義時代の到来に為す術がありません。

正義は勝たない?!

 正直で誠実な態度は市場原理主義に反します。正直ではいけないのです。積極的に人を騙し、自分と、自分の周囲にいる、自分にのみ富をもたらす少数のビジネスパートナーに富を分配することだけが最優先事項なのです。なるほど私たちが普段利用しているマクドナルドにこんな創業秘話があったとは。
 

 

 二人で立ち上げた夢の事業を乗っ取られ、追い詰められていくマクドナルド兄弟を見ていると本当に嫌な気持ちになります。
 しかし乗っ取った側のレイ・クロックからすれば、片田舎の小さな店を全国展開のみならず世界市場に押し上げた自分の功績は讃えられて良いものだという思いのみしかありません。実際このような態度を是とする層も多く、この映画の評価は二つに分かれています。

マクドナルド社はこの映画に出資したのか?

 どう見てもマクドナルドに資する内容ではない本作ですが、そういう作品も大スターを起用し、商業的利益を上げるパッケージ商品として世に放つことができます。
 米国にはフェアユース法というものがあり批評者が守られるという仕組みがあります。また市場経済の為せる技でもあります。充分な興行収入が見込めるのであれば製作側は利害関係を考慮した上でゴーサインを出す。だからマクドナルドの出資なしにこのような作品が存在できるのです。私たちが生活している社会そのものが今やレイ・クロックの申し子であると言えるでしょう。

 権利を守りもし剥奪しもする。これもアメリカ、それもアメリカというわけです。さまざまな意味でアメリカとは興味の尽きない国です。

 この映画の中で自分たちの夢を踏みつぶされたマクドナルド兄弟の姿。それは資本主義社会の中で徐々に行き場を失っていく私達の姿にほかなりません。世界で最も裕福な資本家26人の富は、貧困層38億人(世界の総人口の半分)の総資産額と同額だということです。今はコロナ禍中ですが、閉店する個人店を見る度にそのことがよみがえってきます。


 

『行き止まりの世界に生まれて』イマジネーションで虹をかける

原題は「minding the gap」( 段差を意識しろ)スケボーをやっているときに段差(ギャップ)に気をつけないと転んでしまう。普通に歩いている時も「段差に気をつけて!」と使われる言葉だ。

『行き止まりの世界に生まれて』(2018) は1989年生まれのビン・リュー監督のドキュメンタリー作品。米イリノイ州ロックフォードで過ごしたスケートボード仲間たちとの一時期を数年間にわたって撮影した膨大なフィルムからこの作品を作り出した。

 物語の主人公であるビンは幼少時に継父から受けた凄惨な暴力、そしてそれを見てみぬふりをしていた母へのどうしようもない怒りを心の奥に抱えていた。
 同じ年に作られたジョナ・ヒルの『mid90s ミッドナインティーズ』では分からなかったある疑問。なぜそのような悲惨な境遇にある若者がスケートボードという文化に救われるのか?それが『行き止まりの世界に生まれて』で明らかになった。
 
 この物語(ドキュメンタリー作品であるがあえて物語とする)の主人公の一人でもあり、撮影者、作品の編集者・監督でもあるビン・リュー。彼がインタヴューで語っているのは、傷つき、自己にも他者にも破壊的な感情を抑えられなくなってしまった時、スケートボードをすることでその感情を癒すことができるということだ。

「スケートボードをするときには全身全霊で意識を集中させなければコケてしまう。」

 破壊的な衝動はスケボーでハードなプレイを行うことによって昇華できるという。悲惨な環境に持っていかれそうな自分の意識を、段差(ギャップ)に集中することで、悪夢から逃れる方法がスケボーをすることなのだ。
無論その方法はスケボーに限られることではなく、その人の置かれている状況によって千差万別だ。全ての追っ手から逃れて自分自身でいられる聖域が、彼にとってはスケートボードを介するコミュニティだった。

「スケボーは動く瞑想のようなもの」とビン・リューは言う。
それは肉体から感情というクラウドを引き剥がす行為でもある。
設定するギャップは細かく精緻なものから大胆に切り立ったものまで多岐にわたっている方が良い。細部の感覚を使ってそれらに意識を向けていくうちに、いつの間にか虹のかかった場所にでている。主人公たちがスケボーで滑走するシーンにはそんな奇跡のような美しさが写っている。そしてこの映像がドキュメンタリー作品であるということの奇跡もそれ故である。

連鎖する暴力

 三人の主人公のうち、ザックは仲間内のリーダー。男らしく、憧れられる存在だが恋人のニナに暴力を振るっている。

 黒人のキアーは柔和な青年だが時々怒りに任せてスケートボードを破壊する一面がある。幼少時、父親に暴力を振るわれていたが、大人になるにつれてそれが白人社会で生き抜くための父の愛ゆえの行為であったことに気づいていく。

 ザックの恋人ニナは暴力を振るわれながらもザックからの愛を期待してしまい、ザックと対決することから逃げてしまう。

 作品はこの三人の数年間を、撮影者であるビンが追うかたちで進んでいく。やがて、母の見えないところで凄惨な暴力を振るっていたビンの継父、暴力を受け続け、誰にも助けてもらえなかった自分(ビン)自身、暴力の連鎖を断ち切ることのできる存在であったにもかかわらず、それをしなかったビンの母親の姿がこの三人のキャラクターと重なりあらわになっていく。

 自身も暴力を受けながらビンの母親は父親を庇う。「あの人が本当にひどい人だとは思えない。」継父から暴力を受け、本来自分を救ってくれるはずの母親からも見放され、ビンは自分というものが分からなくなっていく。母親はかたちだけだとしても夢見た家庭を失いたくない、孤独になりたくない。その気持ちをくむとビンはさらに何も言えなくなる。母親は子供を連れて家を出るほど強くない。ザックの恋人ニナも同様だ。

 ザックは子育てやニナとの関係から、撮影者としてのビンの視線からも逃げ続ける。しかしザックにも暴力を日常的に受けていた過去があり、知らずしてそれを繰り返している自分を責めていた。いつもお洒落でかっこよく、リーダー格のザックが見せるあまりにも痛ましい表情。

 撮影者であるビンは、いつもカメラを通して見ている。ときには自分にもカメラを向け、母親になぜ自分を見捨てたのかと問う。母とニナが重なる。

イマジネーションによって暴力の連鎖を断ち切る

「スケボーの技を習得する時、それが自分にできると信じなければ絶対にできない。」とビン・リューは言う。作品も同様にできると信じなければ完成しない。数年間に渡る膨大な撮影フィルムの中から、この三人の物語を紡ぎ出すにはとてつもない長い時間を要することは想像に難くない。作品のホームページを読むと、どうやら監督のビン・リューは出演者のキアーやザックと特に同時代を過ごしたわけではないらしい。自分のプロジェクトの被写体として出会ったようだ。脚色・編集の怜悧さに喜んで騙されたい。

「生まれ変わってもまた黒人に生まれたい。なぜなら俺たちはいつでも何かに立ち向かっているからだ。だから白人がキツいと思っているようなことでも俺たちにとってはへっちゃらなんだ。」
 
 キアーが父親に暴力を震われていたのは黒人に対して厳しい社会で息子が生きていけるようにとの愛からだった。その言葉は被虐待者としてのビンにも響く。

 父への複雑な思いから墓前に赴くことのできなかったキアーは、初めて訪れる墓所で父の墓を見つけられない。「父さんの墓を見つけることができたら今日は最高の日なのになあ」 やがて見つかった墓の前でキアーは自分でもどうしていいか分からないほど止めどないない涙を流す。

 キアーは次第に被虐待者から愛される存在へと変わっていく。そして観察者としてキアーの体験を共有するビンも連鎖的に変化していく。

 物語は愛された者として旅立っていくキアーの姿で終わる。キアーは希望の象徴としてロックフォードを出発する。

 このドキュメンタリー映画の出演者たちが、自分と同じ時代に生きていると言うことが自分を励ます。一すじの希望の光のような存在感を放つ自分にとって特別な作品だ。

『ビーチ・バム まじめに不真面目 』 ハードボイルドなタイピスト

 ハーモニー・コリンの『ビーチ・バム まじめに不真面目』が本日(5月20日)で都内上映打ち切りということをTwitterで知り、急遽予定を変更して立川まで行ってきた。予想以上に下品であけすけ描写が多かったけど、全体的に抑えた演出でハーモニー・コリンは本当に巨匠になったんだ…と同世代の者としては感慨深かった。

 主人公のムーンドッグはずっと遊んでいるけど全く遊んでいるように見えない。ここまで徹底して遊ぶというのは楽しいはずはなく、むしろ大変だと思うし、仕事(詩作)をめちゃくちゃしている。遊んでいるのか仕事をしているのか分からない。ここまでいくと人間を超えた存在なので善悪の区別も彼には適用されない。感情にも比較的しばられない、そういう意味で自由だ。マリファナを吸ったりずっとビールを飲んだりすることが自由かというとそうではない。

 ストーリーはシンプルでどんでん返しとか全くないが、こういう内容を描く場合はむしろこれでいいのだ。骨太のプロットに魅力的な役者。放火犯や偽船長の描写も衣装やメイク含めて絶妙なおかしみと神聖さ、そしてさりげなさがある。(ザック・エフロンの出演部分は豪華だ!)前作の『スプリング・ブレーカーズ』は正直どう受け止めて良いのか分からなかったけど、今作とポジ・ネガ的な繋がりを感じた。 

 マシュー・マコノヒーは出演作品数も多く全く別人の役が多いのでもっともっと見たくなるという中毒性がある。案の定マコノヒーがもっと見たくて帰宅後に『マッド』『リンカーン弁護士』を見る。私も仕事をしなければならないんだけど…

 作品中で二度繰り返される「夜中にトイレに経って下を見下ろすと、、、」の詩はピストル自殺をしたリチャード・ブローディガンの『ビューティフルな詩』 
ブローディガンがマコノヒーのムーンドッグに転生したかのような幸福感と訳のわからなさが混在していて素敵だった。あらゆる姿勢でタイプライターを打つムーンドッグの勇姿が瞼に焼きついていつまでも感動させられる。

『L.A.コンフィデンシャル』を20年振りくらいに…

『L.A.コンフィデンシャル』を20年振りくらいに見返す。初見当時、やたらおもしろいということだけが記憶に残っていたけれど、細部は全く理解できていなかった。誰が味方で誰が敵かも分かってないのに面白く見させるっていうのは相当多義的な魅力に富んだ作品なのでしょう。久しぶりに見て…これは…やはり最高に傑作でした。
 きっかけはそもそもなんとなく初めにマイケル・ペニャを見たくなり、『エンド・オブ・ウォッチ』を見てデヴィッド・エアー監督いいなーと続いて『フェイクシティ ある男のルール』これがまたとてもよく、しかも『L.A.コンフィデンシャル』に話がそっくりだと思ったら脚本ジェイムズ・エルロイ。さらに偶然「アンダーワールドU.S.A.シリーズ」第1部『アメリカン・タブロイド』上下巻2冊をなぜか各巻100円でブックオフで入手し読み終わっていたところということもあり、

ブックオフミラクル


続けて「L.A.コンフィデンシャル」を見ると主要人物設定がほぼ同じですごくわかりやすかった。主人公二人/猪突猛進タイプと冷静沈着タイプのドラマが主軸になり、タブロイド誌のトップ屋の洒脱な節回しで物語が進んでいく。そして魅力的な脇役(ロロ・トマシ…)、裏切りにつぐ裏切り、落ちていく人、はい上がる人のひきこもごも…。
「アメリカが清廉潔白だったことなんて歴史上一度もない。」『アメリカン・タブロイド』の書き出し。ジェイムズ・エルロイの筆致が冴えわたる裏の時代史。