オイリュトミーとピアノの会「七」〜谷合ひろみ 七回忌に寄せて〜 閉会致しました

 オイリュトミーとピアノの会「七」〜谷合ひろみ 七回忌に寄せて〜 昨晩無事に閉会いたしました。暑い中、コロナ禍の中、足をお運びくださいました皆様、本当に有難うございました。

 会終演後、協力くださった自主学校 遊での懇親会に参加し、故・谷合ひろみ先生の思い出話に花が咲きました。谷合ひろみ先生は、踊りを習う態度、踊りに向かう態度というものを、自らの人生を持って体現してくださった方だと改めて感じました。谷合先生が最後に踊られた「アヴェ・マリア」が今でも目の奥に焼きついています。

 今回、主催のオイリュトミーとピアノの会、定方まことさんから出演の依頼をいただき、谷合ひろみ先生への思いを念頭に置きながら作品選びをしました。
 
 選んだ曲、シューベルトのピアノソナタ第20番第2楽章はロベール・ブレッソンという映画監督の『バルタザールどこへいく』という映画で使用されています。
一風変わった美しさを持つこの曲は以前から印象に残っていましたが、難解という印象があり、特に中盤の激しい曲調を踊り切る自信が持てずに長いこと挑戦を諦めていました。
しかし今回、谷合先生の七回忌ということで、たとえ失敗したとしてもやってみる価値はある、という思いでトライすることができました。

 先生に「やってみたら?」と、背中を押していただけたような気がしています。

 静けさの中にとてつもない情熱を秘めた、谷合ひろみ先生の舞台上の姿が懐かしく思い出されます。
 
 ご来場下さいました皆様、お力添え下さった皆様に重ねまして感謝致します。

羽化したてのせみに出会い、繰り返す生命を感じました。

 

投稿者: izumi noguchi

野口泉 オイリュトミスト 武蔵野美術大学映像学科卒。 2002年より舞踏家笠井叡に師事、オイリュトミーを学ぶ。オイリュトミーシューレ天使館第三期及び舞台活動専門クラスを経て、愛知万博「UZUME」(2005)「高橋悠治演奏「フーガの技法とオイリュトミー」(2008、2010)、「ハヤサスラヒメ」(2012)、「蝶たちのコロナ」(2013、2014)、「毒と劔」(2015) など様々な公演に出演。放射能からいのちを守る山梨ネットワークいのち・むすびばとの共同公演「アシタノクニ」や、仙台・月のピトゥリとの人形劇(正確には”にんぎゃうじゃうるり”)「きつねおくさまの!ごけっこん」(2014)、シュタイナー農法研究会(「種まきカレンダーを読み解く」2014)などを開催。近年はシュタイナー系の幼稚園で幼児教育に関わる。また各地でオイリュトミーワークショップを行う。オイリュトミーに関わるイベントを企画する「レムニスカート」を主宰。