若い頃、とんでもなくアホだった自覚がある人は、PTAの映画を見て涙が止まらなくなる恐れがある。
もちろん私は自覚がある。
全シーンの光や匂いすら感じ、全コマで泣き続けられる自信があるほどだ。
「我こそは」という人は問答無用で見てほしい。
「もっとパンケーク!」と叫んでいるジョシュ・ブローリン。
最近ではパク・チャヌク監督の『オールド・ボーイ』のハリウッドリメイク版での汚れ役っぷりが印象的だったが、本作でも複雑な人間の深みを出していて良かった。
寝ても覚めてもホアキン
「なんとも言えない感情」「言葉にならない情感」
いわゆる「エモい」感情を無表情の中に表現できるホアキン・フェニックス。
リン・ラムジー監督の『ビューティフル・デイ』もそんなホアキンの演技が素晴らしく、折に触れて見たくなる映画です。しかも音楽がジョニー・グリーンウッド。
もう戻ってこない昔の彼女が主人公の生きる原動力となっているという点において本作と共通している、ディヴィッド・ゴードンの『二流小説家』。
これも映画化されるならぜひホアキン・フェニックスにやってほしい。
と思っていたらすでに、上川隆也主演で映画化されていたことにビックリ!