『angry12』red

 8月25日 劇場下見の後、久しぶりにお芝居を見に行く。『angry12』red 。出演者全て女性というのがred組。シドニー・ルメット監督の映画版『12人の怒れる男』を以前に見ていたので内容は知っていたが、やはり目の前で白熱の演技を繰り広げられると感動する。20代から4、50代(?)までの12人の女性たちの競演は見応えがあった。
 
 お芝居は人間の日常の動作が元になっているから、その役者さんの人間的な魅力がそのまま出る。舞台上の動作の全てを魅せなけらばならないのでキリがない鍛錬が必要なのだと思うと、演劇の舞台への興味は尽きない。また、通る声、通らない声、響く声、響かない声と、そのどれもが聞いていて役者さん一人一人への人間的な興味を惹かれる。

 会場のシアター風姿花伝は普段利用しない地下鉄エリアにあり、東西線落合から歩いて20分ほど。夕方行き帰りを久しぶりに3キロ程度を気分良く歩いた。帰宅途中のサラリーマンが立体交差の橋の上で朧月を見上げていた。まだ蒸し暑さの残る夜、缶ビール片手に月見をしている人を見ながら、芸術は生活と切り離せないことを改めて思う。