『L.A.コンフィデンシャル』を20年振りくらいに…

『L.A.コンフィデンシャル』を20年振りくらいに見返す。初見当時、やたらおもしろいということだけが記憶に残っていたけれど、細部は全く理解できていなかった。誰が味方で誰が敵かも分かってないのに面白く見させるっていうのは相当多義的な魅力に富んだ作品なのでしょう。久しぶりに見て…これは…やはり最高に傑作でした。
 きっかけはそもそもなんとなく初めにマイケル・ペニャを見たくなり、『エンド・オブ・ウォッチ』を見てデヴィッド・エアー監督いいなーと続いて『フェイクシティ ある男のルール』これがまたとてもよく、しかも『L.A.コンフィデンシャル』に話がそっくりだと思ったら脚本ジェイムズ・エルロイ。さらに偶然「アンダーワールドU.S.A.シリーズ」第1部『アメリカン・タブロイド』上下巻2冊をなぜか各巻100円でブックオフで入手し読み終わっていたところということもあり、

ブックオフミラクル


続けて「L.A.コンフィデンシャル」を見ると主要人物設定がほぼ同じですごくわかりやすかった。主人公二人/猪突猛進タイプと冷静沈着タイプのドラマが主軸になり、タブロイド誌のトップ屋の洒脱な節回しで物語が進んでいく。そして魅力的な脇役(ロロ・トマシ…)、裏切りにつぐ裏切り、落ちていく人、はい上がる人のひきこもごも…。
「アメリカが清廉潔白だったことなんて歴史上一度もない。」『アメリカン・タブロイド』の書き出し。ジェイムズ・エルロイの筆致が冴えわたる裏の時代史。