寝ている間の体がどうなっているのか。
不思議に思うことがある。
夢遊病とかの話ではなく、
時々、朝方に具合が悪くて目覚めることがある。
例えば、胃が痛いとか、頭が痛いとか。
ふと目覚めた時に、
あ、「これは今日は具合が悪いな」と思うのである。
その時に時計を見ると六時。
ふたたび気を失うように眠る。
そして次に目覚めた時には、気分も体調も最高だったりする。
それが、時計を見ると六時五分だったりするのである。
どう考えても五分の体感時間ではない。
ぐっすり三時間くらい眠ったような感覚なのである。
そんな時に思い出すのは蝶のことだ。
蝶がさなぎになる時、イモムシの体はさなぎの内側で一度どろどろに溶解するらしい。
ぐっすり眠っている五分間に、
私の内部も同様に溶解し、
カオスの状態から再構成されているような気がしている。
そんな風に想像しなければ説明できないような五分間なのである。