2000年にイメージフォーラムフェスティバルで大賞を受賞した坪田義史監督の『でかいメガネ』、私は学生時代にこの映画に出演というかたちで協力しました。今回、坪田義史監督の新作ドキュメンタリー映画『だってしょうがないじゃない』が公開されており、その関連イベントで20年ぶりにこの作品が一日だけポレポレ東中野の階上のスペース&カフェ ポレポレ座で上映されました。
映画『許されざる者』の冒頭で、貧しいながらも平穏な生活を送っていた主人公マーニーは、突然の来客者によって過去の自分の悪業を思い出すことになります。
20年の時を経てスクリーン越しの自分を見ることはそれに似て、かなりの破壊力のある体験となりました。当時の感覚が生々しく蘇り、数日は半身が過去に存在しているかのような幽霊じみた存在になっていたような気がします。
そんな不思議な感覚も現在進行形の関係性の中へ次第に解消していきます。
『てかいメガネ』か時間の流れを逆行させる強い磁力を持った作品であることは間違いありません。
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投稿者: izumi noguchi
野口泉
オイリュトミスト
武蔵野美術大学映像学科卒。
2002年より舞踏家笠井叡に師事、オイリュトミーを学ぶ。オイリュトミーシューレ天使館第三期及び舞台活動専門クラスを経て、愛知万博「UZUME」(2005)「高橋悠治演奏「フーガの技法とオイリュトミー」(2008、2010)、「ハヤサスラヒメ」(2012)、「蝶たちのコロナ」(2013、2014)、「毒と劔」(2015) など様々な公演に出演。放射能からいのちを守る山梨ネットワークいのち・むすびばとの共同公演「アシタノクニ」や、仙台・月のピトゥリとの人形劇(正確には”にんぎゃうじゃうるり”)「きつねおくさまの!ごけっこん」(2014)、シュタイナー農法研究会(「種まきカレンダーを読み解く」2014)などを開催。近年はシュタイナー系の幼稚園で幼児教育に関わる。また各地でオイリュトミーワークショップを行う。オイリュトミーに関わるイベントを企画する「レムニスカート」を主宰。 izumi noguchi のすべての投稿を表示